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小池アミイゴ

能登 早春紀行

2024

1983年に刊行された森崎和江さんの旅のエッセイ「能登 早春紀行」が、同氏の1984年刊行の「津軽海峡を越えて」と合本され文庫化。そのカバーのイラストレーションを描きました。これは2024年1月1日に発生した能登半島地震の復旧復興途上にある能登へのエールという意味が深く、そんな現場にご指名頂けたことはとても名誉なことと、ひとつ背筋がシャンと伸びた感じがしました。編集者とデザイナーの小川恵子さんとのミーティングでは、自分が巡ってきた能登の旅の思い出を共有し、1983年と今を繋ぐ糸口を見つける作業を行いました。自分が初めて能登に行ったのはつい最近、2023年7月に輪島塗の塗師 赤木明登を尋ねた旅です。その時出会い感じた「真に豊かな人の営み」というものは、能登半島地震で危いものに状態に陥ってしまいました。その後まさに早春の3月、秋の10月、冬の12月と足を運んだ能登の風景の中から、森崎さんの綴る言葉の行間から見えたいくつかの風景からラフに興し、3月に七尾市の港から眺めた雨の能登湾の風景を一気に描き上げました。もし「この絵の画材は?」と尋ねられたら、「能登で出会った人たちへの愛です」と答えたいです。能登、これからも心寄せてまいりますね。

クライアント名 : 中公文庫

関連サイト : 能登 早春紀行

  • 1983年刊行当時の本書書影
  • ラフスケッチ
  • ラフスケッチ
  • ラフスケッチ
  • ラフスケッチ
  • ラフスケッチ
  • ラフスケッチ
  • 本誌書影。カバーにはPPがかけられています。
  • ピンクの帯が優しく美しい。

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