Kensuke Okazoe
岡添健介

生きて

2025

自主制作 戦国時代が終わり、江戸時代が訪れると(細かな争いはあったものの)、比較的平和な時代が250年以上続きました。その中でさまざまな文化が花開き、日本刀も例外ではありません。 刀の鞘には、「小柄(Kozuka)」と呼ばれる小さな刃物や、「笄(Kōgai)」と呼ばれる髪を整えるなどの道具を差し込める構造を持つものが流行しました。 「刀は武士の魂である」と言われるように、刀には戦闘の道具としての機能や精神性が求められる一方で、こうした装飾や実用性を兼ね備えた意匠を楽しむ美意識も見られます。 (ちなみに、小柄や笄を太刀に忍ばせる文化は古くからありましたが、打刀に忍ばせる文化が広く普及したのは江戸時代からです。) そして江戸時代には、庶民に対して度重なる「倹約令」が出され、表立って贅沢品を身につけることが禁止される時期がしばしばありました。 それでも、いつの時代もおしゃれをしたいという気持ちを完全に取り締まることはできませんでした。 庶民たちは、着物の裏地や、襦袢(Juban)と呼ばれる小袖の下に着る肌着のような着物の柄に華やかさを求め、粋を競い合ったのです。

関連サイト : 岡添健介ポートフォリオサイト

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