2021.01.12
著作権のことをもっと知ろう 第11回
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- QWEBコンテンツの著作権保護について、出版社・配信会社とどのようなことを決めておけばいいですか。
- A利用許諾や利用料は紙の媒体に準じますが、著作権の侵害やデータ流出などが起こった場合の対応策を決めておくと良いでしょう。
パソコンの普及、インターネットの登場により、誰でも安価もしくは無償で著作物を公表することが可能になっています。WEBマガジンもその一つで、イラストレーターが仕事でWEBマガジンにイラストレーションを提供することも増えています。
WEBマガジンであっても、イラストレーションの利用を許諾するにあたり、その範囲、期間、利用料等を取り決めることは紙媒体と同じです。
その他、WEBマガジン(雑誌)という特殊性から生じると考えられている問題点を2つ紹介いたします。
1つめは、インターネット上の著作物は違法コピーが容易なことです。
違法コピーに対しイラストレーターが差し止めや損害賠償請求などの措置をとる際、出版社の協力が得られなければイラストレーターとしては安心して作品を提供できません。
この点、WEBマガジンに前述した電子出版権を設定することができれば、出版社自身も差し止め等の手段を取ることができます。しかし、マガジン(雑誌)は、記事・イラスト・写真等いろいろなコンテンツで構成されており、多数の著作権者が関与します。また、配信される期間も限定されます。
そのため、雑誌において電子出版権が今後機能していくか、不透明であるという意見があります。いずれにせよ、違法コピーなど不正行為が生じた場合にイラストレーターと出版社・配信事業者がどのように協力して対応していくかという取り決めをすることは有益と考えます。
2つめは、イラストデータの管理の問題です。
デジタルデータですから、出版社・配信事業者が保管しているデータが誤って流出する可能性があります。契約期間終了後、出版社・配信事業者は預かっているデータを削除するのか、削除しない場合はどのように適切に管理していくのか、誤って流出した場合どのように責任を取るのかということも問題になります。
イラストレーターとしては、出版社・配信事業者とよく協議した上で、お互い納得のいく契約を締結することが望ましいです。
Q&Aでわかる!イラストレーターのビジネス知識
【Contents】
1章.イラストレーターの仕事の基本 2章.仕事の流れと日常業務 3章.著作権のことをもっと知ろう 4章. おカネの話とトラブル解決 5章.著作権法はこう変わる
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