東京イラストレーターズ・ソサエティ - Tokyo Illustrators Society

藤田美菜子さんの仕事「マカロンと金平糖」(村田善子)

2014.05.22

  • この仕事、好きだなぁ


本当に好きなものを描くって、こんなにもその気分が絵に表れるものなんだなあと実感した一冊。

ずっと憧れだったパリに二十歳の女の子が2週間の旅にでる。

一人旅も初めてだし、目に飛び込んでくる人や街の様子にドキドキしながらも好奇心に動かされてパリの石畳をずんずんトコトコ前へ進んでいく彼女の視線が初々しい。

『マカロンと金平糖』(ポプラ社)は二十歳の藤田美菜子さんがはじめてパリへ一人旅をしたことを文と絵で綴っている

骨董市で見付けた小物や地下鉄の切符、お店の看板や街灯などを、記憶の中から一つ一つ丁寧に取り出して、これがどんなに素敵かを絵を通してこちら側に伝えてくれる。

一つ一つが愛らしい。

本当に好きなものなんだなあ~と何度思い感じた事か。

「はじめて」の瑞々しい感覚はいつまでも忘れずに大切にしたい。それは旅だけにとどまらないし、何にでも初めてはある。この藤田さんの本を本棚から抜き取って見返す度にそういう気持ちにさせてくれる。ふんわりとした不思議な空気感の絵の本です。

藤田さんは、「展示会や仕事の為に描く絵について、ちゃんと手をかけた分だけちゃんと伝わるんだな。」といういう事を実感し、「だからこそ一つ一つ丁寧に描く事をとても大切にしている」と言っています。

今手掛けているのは、四季刊シリーズの料理の絵本。(料理研究家の濱田美里さんのお料理絵本『いっしょにつくろう!季節をたべる春の保存食・行事食』アリス館)

それを見ていると、旅だけではなく日常の小さな変化を絵で表現することも得意なんだな~と感じて、すぐったい程の柔らかい世界が描ける事なども含めて、何とも羨ましいなあ~とついつい思ってしまいます。

http://minakofujita.com

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