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矢吹申彦さんが10月28日に永眠されました。享年78歳。心よりご冥福を願います。

矢吹さんは1988年のTIS設立当時からのメンバーで、長らくTISの幹事を務めて下さり、世代が変わってゆく会の運営を見守って下さいました。数年前に幹事を退かれても、会に在籍し続けて下さっていましたが、昨年体調面をお考えになられ休会の手続きをされていました。会としましては「それでも休会」という形で会に側にいて下さることに感謝し、元気になられることを願っておりました。

個人的に思う矢吹さんについてちょっと。

自分にとって「ロック」といえば矢吹さんのイラストレーションでした。

田舎のティーンのボクは『ニュー・ミュージック・マガジン』の表紙から、ロックの風景を感じ、ロック的なものを自分の体に染み込ませてゆきました。

今でもTHE BAND の「The Weight」と聴くと、心に矢吹さんが描かれるグレーッシュな青空を見ることが出来ます。

アイルランドの灰色の空も、ニューオリンズの焦げたような青空も、みんな矢吹さんのイラストレーションで知りました。

時代は変わり、ロックの風景も変わってきましたが、矢吹さんの空は今でも自分の目指すべき約束の場所のように感じています。

矢吹さん、重い荷物をおろされお休みになられた今、1曲目は何を聞いているのだろうか？

Take a load for free.
矢吹さん、ありがとうございました。

小池アミイゴ