TIS EXHIBITION

わたしの句読点2〈食いろいろ〉

TIS EXHIBITION

東京イラストレーターズ・ソサエティ(TIS)とたばこと塩の博物館のコラボレーション企画第2弾。 前回は「たばこ」をはじめ、酒、コーヒーなどの嗜好品がテーマでした。今回、たばこと塩の博物館のもう一つの柱である「塩」に着目して、「食」をテーマにしました。題して「わたしの句読点2〈食いろいろ〉」。 このテーマに171人のTISメンバーが出品いたします。「食」というお題をどう料理するかはイラストレーターの腕次第!どうぞお楽しみに。 展示内容 イラストレーション原画171点を展示。「食」をテーマに30×30cmの正方形に描き下ろしました。

秋山 育

私の住んでいる鎌倉から10数分の稲村ヶ崎に、美味しい自家製のパスタを食べさせる店があります。ここは本場イタリアはヴェネチアにある店とも古くからの姉妹店。天気の良い日など、愛犬をつれての散歩の途中、ついつい立ち寄ってしまいます。海を一望できるテラスで、ワインと共に食べるペペロンチーノソースのシーフード入りパスタは、なんと言っても最高です。年々ピリカラ好きになっていく私の小さな幸せでもあります。

秋山 孝

越後長岡生まれのぼくは、「食」といえば「暖かいご飯」だ。遠足のときは、爆弾のようなオニギリを新聞に包んで母親がリュックの中に入れてくれた。毎日、神棚や仏壇には、「暖かいご飯」を供えた。当り前の儀式だったのが最近懐かしく思うのだ。有名になったコシヒカリ米は、越後の自然環境に恵まれた土地でとれる。そして、そこで出来るお酒を味わうのもオツだ。

浅賀行雄

アメリカ映画での食事シーン、囚人やカウボーイがポークビーンズを食べている時のスプーンの持ち方が気になっていました。ちょっと野性的で男っぽい食べ方がカッコ良くて、勿論、私も真似をして食べてみました。
食べにくかった・・・やっぱり箸の文化。それにポークビーンズでもなくカレーライスだった。

あずみ虫

台所道具の実用的な美しさが好きです。

阿部隆夫

庭先でボンヤリとしていると、
空から大きな魚が降ってきて、
私の頭をガブリだと・・・。
コイツの今夜の食卓は、
私の塩焼きが主人公。
あまり美味しそうではないけれど・・・。

あべ弘士

去年、北極を“たんけん”してきた。シロクマ約30頭みてきた。シロクマはアザラシを狩りして食べる。しかしその成功は1割程度なのだ。だから狩りに成功すると食べまくる。お腹がぱんぱんになるくらい食べる。食べづかれ、動けなくなる。その食事風景は豪快そのものだった。

網中いづる

旅先でお菓子屋さんやケーキ店のショーウィンドウをのぞくのが好きです。色とりどりのマカロンやデコレーションされたケーキの可愛らしさにうっとりします。ピンクのリボンがかけられたまるいケーキは、子どもの頃に遊んだメリーゴーランドのようでした。

新井苑子

青々とした麦畑の大海原を眺めていると豊かな気持ちになってきます。風の歌でしょうか、それとも麦笛の音色でしょうか。音楽が聞こえてきました。ヒュー、ヒュルルヒューと。

新目 恵

グリム童話「ヘンゼルとグレーテル」に登場する、お菓子のおうちを家族で作りました。組み立てる側から部品が我家のヘンゼルのお腹の中に消えていきます。母と子の戦いの末、見本とはほど遠く、我流な形に変貌したおうちが出来上がりました。
初めてのお菓子作りと、たくさんのおしゃべり。完成前にすでにお腹いっぱい!
小さい喜びと達成感。賑やかなある休日を思い出しながら描きました。

安西水丸

塩をよく使います。子供の頃の思い出は塩のおむすびです。大人になって酒を飲むようになり、増々塩は重用になりました。升酒のはしっこに塩をのせてやる、あの気分は最高です。酒の肴として大好きなイカの塩辛も自分で作ります。塩分の取りすぎはよくないと言われますが、おかまいなく塩は使います。
そんなわけで「塩のある風景」を描きました。「塩」という字もなんとなく好きです。

飯田 淳

好き嫌いはありませんが、近頃食べなくなった物がハンバーガー。十代後半からアメリカ音楽にかぶれ、ファッションもかなり影響されて古着屋巡りをして、ガールフレンドとハンバーガーにフレンチフライとコーラのランチ。気分は西海岸でした。最近アメリカでは、サブウェイサンドがマクドナルドの店舗数を抜いたらしい・・・。太りたくないよね。

飯野和好

なめ味噌を作り、醤油を作り、つけものを漬け、納豆をかきまぜ、黄色い麹が花開いて、稲、麦、藁の香りは強く、土間には豊潤な生きものの気配が漂っていた。こどもの頃、生家の庭芝の筵の上にあった、それらを作るための山盛りの塩が大きな味覚の源になっている私は、飯を喰う時、酒を呑む時、よくその雪のような塩を想い出す。

いしかわこうじ

新鮮な果物や野菜は、おいしいだけでなく、見た目も本当に美しいですね。
この絵は、僕の絵本『くだものいろいろかくれんぼ』『やさいいろいろかくれんぼ』(いしかわこうじ作絵、ポプラ社)に登場する果物や野菜を再構成した作品です。色と形、質感の美しさ、そしてみずみずしい味わいも表現できれば、と思って描きました。

石丸千里

「いただきます」と「ごちそうさま」の間には、
「のこさず食べましょう」が入ります。

石山好宏

最近少し体重が増えたせいか、食欲を意識するようになりました。起床から就寝まで、満腹のひとときを除いて絶えず襲い来る恐るべき食欲。これを飼いならすのは思いのほか難しく、振り返れば物心ついて以来ずーっと空腹のような気さえします。そんな食に絡めとられた自分からそろそろ卒業したいと願う今日この頃です。

板垣しゅん

幼き日の夕方、台所からは炊煙たなびき、魚を煮る香りが漂ってきた。懐かしい風情である。

井筒啓之

オムレツが大好物。塩と胡椒とバターだけのシンプルさが潔い。そう言えば本格的なプレーンオムレツを初めて食べたのは、横浜のグランドホテルに泊まった時の朝食だった。山下公園や埠頭を眺めながら一人でのんびりした食事を楽しんだなぁ。

井筒りつこ

行ったことのない道
行ってみたよ
むらさきいろの実がなって
ことりさんがたべてた
わたしもたべた
おやつにたべた

伊藤彰剛

小さい頃、絵本『ぐりとぐら』の大きなカステラに感動しました。小さな野ねずみの世界から見た大きな食べ物は、より美味しそうに見え、いつかこんなものが食べれたらいいなと子供心に感じたのを覚えています。憧れていた世界に入り込む様な気持ちで、僕にとっての大きなカステラを描きました。

いとう瞳

いつからか美味しいパン屋が増えていて、気づいたらパンの虜となってます。そこそこ頑張った時の自分へのご褒美とこじつけては、ロブション、メゾンカイザー、プチメックなどに吸いこまれてしまう。デニッシュよりも噛みごたえのあるパンが今は好みですが、モッチリ系の米粉パンも外せない・・・。

伊野孝行

テーマを聞いたときから、これと決めていた。池波正太郎さんの食べものと人生を絡ませたエッセイは
「なんど読んでも飽きない。」
のである。
とくに「食卓の情景」は十回は読んだだろう。池波さんの本を読んだ後は、必ず
「ちゃんと、生きよう・・・。」
と思うのだ。そして生きるためには食わねばならぬのである。

上田三根子

皆既月食の夜に昔のボーイフレンドと、ディナーデートをした。10年ぶりのデートは、郊外のタワーマンションに囲まれた一角にある静かなイタリアンレストラン。
月食が始まった頃、お客は私たちだけになった。大きな窓の外には、闇の中に無機的な建物。なんだか不思議な空間が広がっている。
「なんだか宇宙にぼくら二人だけ取り残されたみたい」同じことを考えてたのに、先にいわれてしまったね。本当だったら、それもまたステキ。
レストランを出て、空を見上げると暗く赤い皆既月食が浮かんでいた。

ウエノ★アモーレ★ヒロスケ

1930年代のドライブ・イン・レストランのウェイトレスとお客を描いてみました。アール・デコな流線型の洒落た建物に素敵なユニフォームを纏ったウェイトレスさん達。彼女達の事を当時は“Carhop”と呼んでいたそうです。

宇野亜喜良

昔、妹の読んでいた少女雑誌の、倉金章介の漫画「あんみつ姫」で殿様が着用していた、フリルカラーを憶いだして描いたフィクショナルな、和洋混淆の風俗です。カステラはポルトガル渡来のようですが、和蘭陀という文字が好きで結果はこうなった次第です。

大久保厚子

子供の頃の趣味のひとつはお菓子作りでした。レシピを見て何をつくるかを決め、スーパーに材料を買いに行く。それとは別に必要なのが、色々な道具。専門店に行けば眺めているだけでも楽しい。小さな落雁の型がかわいくて、作らないのに買ってしまった事もありました。

大竹雄介

「食いろいろ」のテーマは描きたいものがたくさん思いついてしまって絞るのがたいへんだった。料理を作る職業のプロは皆絵になる。でもいざ描こうとするとまとめるのが難しい。で、スイスの第2の都会の郊外の川のほとりにある古い川魚レストランの看板を思いだした。そのまま描いても芸がないから、ちょっと戯らごころでうちの猫を登場させてみたらちょっと楽しめるイラストレーションになったような気がする。

大西洋介

缶詰いや、カリカリいや、干物がいい!

大森せい子

はるか大昔の狩猟採集生活から現在に至るまで、実に様々なものを食しながらいのちが続いてきています。
食べる側と食べられる側の互いのいのちの象徴としての心臓を、感謝の気持ちで捧げるような、そんな想いを描いてみました。

小川かなこ

はじめに言っておきますが、私は捕鯨には反対です。各土地には食文化というものがあり、他国のその文化を理解し得ない人が(ましてや牛や豚を食べる人が)それについてケチをつけるものではないと思います。しかし資源などとして捕らえられ、かつて絶滅しそうになった鯨をみんなで捕るのをやめようと世界が動いている中、調査捕鯨というわけのわからない形で鯨を捕獲してスーパーに鯨肉を並ばせるのはもうやめてほしいです。

音部訓子

幼い頃から父母に教えられたしつけの中に、食事をする時手を合わせ「いただきます」食べ終えて「ごちそうさま」がある。今一度考えてみると「命いただきます」「命ごちそうさま」なのである。心して「食」と向かい合わなくてはいけない。

小野利明

古代からの、街道の一つで、塩を運ぶ為に太平洋側は静岡県、御前崎の「相良町」から、日本海側は新潟県の「糸魚川」から、長野県「塩尻」へと繋がれた、日本の真ん中を縦断する急峻な陸運の街道です。新潟県側は今年は豪雪で、行くことはできなかったのですが、静岡県の御前崎周辺から、遠州「森町」あたり、を見てきました。

小野トモコ

いろいろな食材がいっぱい。トマト大好き。スイカ大好き。好きなものいっぱい。絶対だめなもの。生卵。半熟卵。だめ!あたためた牛乳もだめ。塩と醤油大好き。古墳に咲いた満開の桜の木の下でおにぎりを食べたい。

海谷泰水

昨年亡くなった母は、料理が上手くて食べることも大好きでした。なのに病気になって、薬の副作用で何を食べても不味くなってしまったことが本当につらそうなのでした。
味わえるということは、なんと幸せなことなんでしょうか。薬は病気を押さえこむけど元気にはしてくれず、でもやめれば進行はあっという間かもしれないのです。いったいどうすればよかったんだろう。
絵は子供の頃の食卓を描きました。

影山 徹

なんか、こう、パスタ的なものを、その、アルデンテっぽく、気持ちふわっとしたペスカトーレを、ゴルゴンゾーラ風味で、なにげにペペロンチーノ寄りな、タバスコ祭りでボンゴレビアンコなんつって、うまいこと巻いていきたいなと。すいません、パスタ知識限界です。

風間史朗

聖なる酔っぱらい男、現わる!展示作品には、細心の要心、要心・・・・・

加藤裕將

神田の中古レコード店で30年前に買ったFOODSのジャケット。どうもフィンランドのバンドらしい。
ニンジンのレコーダー、かぼちゃの太鼓などたべものに関係のあるものをいろいろ使った...など書いてある。そういえばこの頃、まな板に包丁とか、水でゴロゴロうがいとか、50年代のコミックバンド、ラジオの流れで、効果音をギャグでよく使っていて面白かったんです。

川上和生

休日、我家に近所の子どもがよく遊びにやって来ます。気がつくと何やら、あやしげな料理教室のはじまり。小麦粉やら砂糖やら牛乳など、ちらかして、みんなでワイワイ大騒ぎです。だいたいいつも何か食べています。子ども達がおいしそうに食べている姿を見ると幸福を感じます。食べることは希望そのものです。

河下智美

はてしなく伸びていくチーズ、ステキです。

川村 易

ときどきイタリアへ食の取材旅行に出かけていた。日本に戻ったあとに、初めて見る食材、食べたことのない料理、村人との思い出が幻のようにつきまとう。さらに空想も加わり、頭の中でどこにもないイタリア旅行記が出来上がる。(イタロは国名イタリアの語源で牛の意味)

川村みづえ

パエリアを作る日は、朝から気合いが入る、まず新鮮な食材を求めて買物へ、材料が整えば、もう幸せな気分になり、ウキウキと調理すること1時間余、ほとんど失敗なしに、食欲をそそる美味な香りが匂いたち、熱々の平たい鍋に色どり鮮やかな幸福感いっぱいのご馳走ができあがる。自己満足抜群、作り甲斐がある大好きな料理である。

管野研一

「食べないのなら、ちょうだい」
おおおおお、ダメダメ、楽しみは最後に残しているのさ。
「何があるか分からないから先に食べたほうがいいって言うじゃない・・・」
楽しみは先にあるから夢があるのさ。
たとえ口に入るまえに、三段跳びのように逃げてしまっても、それはそれでいいのさ。

木内達朗

仕事場の近くに、行きつけの地中海料理屋があるのですが、そこの根本シェフです。僕はこの店の牛肉のカルパッチョが大好きだったのですが、ユッケ食中毒事件以来マグロのカルパッチョになってしまい、見た目は近いのですが、料理としては全く別もの、残念な限りです。こころなしか根本シェフも別人になったように見えなくもありません。

きたざわけんじ

「このシールの秘密は絶対に他の人に話してはいけません。」と工場長は言いました。

北谷しげひさ

ワインに関わる仕事をいっぱいやってきました。取材でいろんな醸造所に足を運んで飲んだ結果、僕はボルドーの赤で濃厚なワインが好きだという事が判明しました。それぞれのオーナーの話を伺うとワインにかける愛情は並大抵のものではありません。葡萄の品種の選定や収穫の時期、ブレンド、醸造の時間など様々な要素が絡み合って一本のワインが作られています。そんな現場を見ると、飲む方も襟を正してちゃんと飲まないと、という気持ちになります。

北田哲也

子どもの頃から好き嫌いが多かったせいか、今でも、食べ物のことには、あまり積極的になれません。たしか大学生の頃だと思うけど、あご を使わずに、栄養と満腹感が得られたらいいなあ!なんて考えていた事がありました(何かを食べると、あごが疲れちゃうでしょ?(笑))。当時はかなり本気で考えていたみたいですが、その好き嫌いも、今ではずいぶん治り、あごも疲れなくなったようです(笑)。

北見 隆

人間が生物である以上、食の誘惑は一番断ちがたい欲望ではないでしょうか。アダムとイブがその誘惑に負けたのも、仕方が無い事と思います。かく言う僕も、最近血糖値が上昇し、医者から食に気を付けるよう注意されました。しばらくは気を付けているのですが、血糖値が下がって来ると、またつい甘いものや高カロリーな物に手を出してしまいます。神代の時代より現代の方が、よほど禁断の果実が豊富なように思われます。

北村 治

好きなおにぎりは、シャケ・タラコ・コブ・オカカ等々いろいろあるが、なんてったって「塩むすび」である。しかしながら、おいしい塩むすびは、出来のいい米を、ちょっとオコゲができるくらいに炊いて、ミネラルたっぷりの塩をいい塩梅に、働き者のオバチャンのしっかりした手による絶妙の握り加減でという、奇跡的なコラボレーションを必要とする。そんな訳で最近では、めったに食べられない貴重品になっている。

木村桂子

サンフランシスコのヘイト・アシュベリーにあるダイナー。70年代、ヒッピーたちであふれたこの地区も今は静かなたたずまい。

国井 節

「枯れ葉は病んだ土地を肥やし、冬は新しい芽を生み出す。」
水と太陽の恵みの中で、人は与えられた命を喜び、この日、収穫の唄を歌います。心からの感謝をもって。
(この時代の人々の日々がどのようであったか、今の飽食の時を過ごしている己を、少し目線を変えて、見えてくるものを、描きたかったのですが、)描けたものは、やっぱり、同じ。いつものパターンで、大地の唄でした。

久保周史

林檎や無花果をもって表現されることの多い「知恵の木の実」。これを食べてしまいアダムとイブは楽園を追放されてしまう訳ですが、原子力やクローン技術など、未だ人類は、禁断の実を食べ続けている気がします。

くまあやこ

ベルリン動物園駅から、三人組を乗せた列車は、プラハ中央駅へと向けて走りはじめました。車中では、さっそく、焼いたヴルスト、ザワークラウト、ポテトフライ、さくらんぼのケーキ、そして、ビールがテーブルに並び、宴会がはじまりました。いつしか、ビールの銘柄もチェコビールへと変わっていきます。道中、ベルリンに想いをはせながら、目的地プラハを夢見て、ますます楽しくなってゆきます。

久村香織

お庭で穫れたレモンと金柑を、大家さんからいただいた。お店で売られているものよりもずいぶん大きい。レモンは皮ごと薄くスライスして蜂蜜に漬ける。お湯で割って飲むと体がポカポカ温まる。金柑はそのままかじる。おいしくいただいて、今年も風邪知らず。

黒鉄ヒロシ

文禄三年(1594)、長崎に滞在していたイスパニアの貿易商、アビラ・ヒロンが「油で煮られたのは Ixicava goyemon 」とその名を表記してくれた。料理方法を他に応用すると変態的となる。刑罰も例外ではなく、石川五右衛門の釜茹でもそうだが、油だけでは中途半端だから、いっそコロモをつけて天プラにしてやれば、五右衛門もブラックユーモアに逃げ込めて浮かばれるのではないかと考えた。浮かんだら、救い上げて、一丁上りだ。

桑原伸之

2012年。あつい日の夏。午後2時の風景。おじさんとペンギンの楽しい時間。

KUNTA

昨今、肉食系男子とか草食系女子という言葉がありますが、 自然界でもそうあって欲しいと思っている動物もいたりして・・・。 
ここにいるシマウマなどは、必死に草食の良さを説いているわけでして・・・。
ライオン達に言わせれば、おいしい野菜を食べているシマウマはさぞかし美味い・・・。
まあ我々人間はバランスのよい食事を心がけましょうというお話し。

小池アミイゴ

渋谷区富ヶ谷の天然酵母パンの名店“ルヴァン”のカンパーニュは、国産の小麦粉と塩と水と、天然酵母と、働き者のスタッフたちの圧倒的な情熱で焼き上げられます。こんなパンがあるから、街がキリッとして見える。ボクの日々の仕事はこのパンと比べてどうだろうか?なんて考えながら、背筋を伸ばして頂く「The 食い物」。息子の1歳の誕生日には、一升餅の代わりにこのカンパーニュを背負わせました。

小寺 茂樹

ママカリ、鰆、桜鯛。カサゴにメバルに下津井ダコ。まだまだ他にも描ききれない沢山の海の幸。
小さな島々が点在する風光明媚な瀬戸内の海ですが、潮流が速く身の締まった旨い魚が育ちます。
「まーいっぺん食うてみられえ。でーれーうめーんじゃけん!」

古村 耀子

テレビの料理番組を観るのが大好きで、特に外国物は楽しくて、きれい。調理の様子を撮るカメラワークもうまい!視覚も食欲をそそるものですが、味覚、視覚、そしてもちろん嗅覚にも刺激されるわけです。街角の甘い香ばしいピーナッツの香りはとっても美味!

五辻みつる

ご覧の通り。

ごとうえみこ

食事をしながらのたわいのないおしゃべりは大切な時間。

ゴトウヒロシ

うどは数少ない日本原産の野菜らしい。暖かくなって、行楽地へ出掛けると必ず茶店などで見つけては、天ぷらとして食す。独特の苦みを感じると「あぁ、もうすぐ夏が来るなぁ。」と思って気分が浮いてくる。

斎藤 雅緒

各地には異なる食文化が存在し、料理や味、食べ方、ネーミングと多様で旅の楽しみでもある。日頃、葉ネギ(緑の部分)を食していたが、東京で料理が出てきた折りに白い部分(鞘)のみで、しかもだし汁や天プラの衣の濃さなど当初は戸惑いもあった。前垣和義・著(PHP文庫)の書籍には、東西食(味)の分岐点は、出身地(浜松)も含めて新潟・糸魚川から北陸、東海あたりとあり、白・青ネギの混在の中間点は愛知県だとか。

斉藤 美奈子ボツフォード

ファッションドローイングを描いてみました。好きなお店でゆったり座って食べるのも素敵だけど、町中で美味しいものを次々つまむのは楽しいですよね。元気でおしゃれで食いしん坊な女の子が大好きです。

サイトウユウスケ

ひとつの味をきっかけに想起されたいくつかの記憶が繋がってしまうような感覚。

さか井美ゆき

私が、上品に言えば食にどん欲、普通に言えば食い意地がはっているのは、姉と弟に挟まれた中間子ゆえ、家族の中で常に一番少ないポーションをあてがわれていたトラウマに違いない、とテーブルを挟んでおっとりとした風情のひとりっ子のオットを見ていると思わずにはいられません。いつも大きいほうの切り身を、多く盛られたほうの器を、私に与えてくれてありがとう。

阪口 笑子

中学校の裏山は昔から椎の木山と呼ばれていた。私はその名前のひびきが好きで「今日、椎の木山で弁当を食べたよ」と言うだけで妙に嬉しかった。
しばらくして、給食が始まった。
山での昼弁当はなくなった。
椎の木山で食べた弁当はお陽さまと草のにおいがして美味しかった。

さかたしげゆき

古い食堂が好きです。街で見つけると入るかどうかでとても悩む。長い間営業を続けているということはおいしいハズと思い、入ってみるとマズい店も多い。ヒドい店だと店内を虫が走りまわり、置いてあったマスタードの賞味期限が2年前という店もあった。それでも、うまい店のような気がして、味わい深い外観の食堂の前で今日も悩むのである。

坂本 富志雄

現実の生活とはまったくかけ離れた、さわやかでお洒落な朝食のテーブルを表現しようとしましたが、まったくうまく描けませんでした。やはり柄にもないことは、やらない方がよさそうです。食に対して、あまりこだわりがないせいかもしれません。

佐々木 悟郎

朝のカフェテリアが好きだ。カリカリに焼いたベーコン、スクランブルエッグ、パンケーキとメイプルリーフシロップ・・・。入り交ったにおいが空間を充満させている。朝食のトレイを持ってロッキー山脈の見える窓側の席に座る。コーヒーを飲みながらスケッチブックを開くと、ルームメイトのデイビットが僕を見つけ、ほぼ満席のカフェテリアの中こちらにやってくる。にぎやかにロレッタハイツ・カレッジの一日が始まるのだった。'79年秋。

ささめやゆき

この絵はフィレンツェの町はずれにあったナポリ食堂で食事したときのことを思い出して描いた。ぼくはテーブルのこちら側に座って、妻は向う側。スパゲッティの量が多すぎてフーフー言ってたべたっけ。

佐藤 邦雄

レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」の動物版。前より描いてみたいと思っていました。今回のテーマ「食いろいろ」には使えると思って描きました。僕は最後の晩餐で食べたいものは、ヤキイモと牛乳でいい。プリプリの新鮮な卵の卵かけごはんそれも食べたい。でもこれでは絵にならないと思うーーー

佐藤 直行

私は13センチ角の陶器コースター。
けさは珈琲カップが置かれていた。
ゆうべにはバーボングラスが置かれた。
ビアジョッキからは麦酒があふれた。
物事に頓着しない主人はパイプを置いた。
そしていま。りんごだ。
白雪姫もアダムもイブも。食べた赤い実。
甘酸っぱく 切なく ありがとうがにほふ。
グラッツェ。ダンケ。グラシャス。メルシー。
そしてサンキュー。

信濃 八太郎

1959年に録音されたチャールズ・ミンガスの「Goodbye Pork Pie Hat」はサックス奏者レスター・ヤングに捧げられている。故人を想う気持ちが普遍性を持って、今ではジャズのみならず広く演奏されるスタンダードナンバーになった。
気持ちのこもったものは美しく、そして美味しいなぁもぐもぐと、近所のパン屋が最近作りはじめたミートパイを食べながらしみじみとした気持ちになった。

篠崎 三朗

イソップ物語には、いくつかの食に関わる話があるが、特に有名な「きつねとこうのとり」を選んだ。イソップの話は教訓のようなものだが、擬人化ならず、人間を擬動物化して表現をしている。その意外性や面白さに惹かれテーマにとりあげてみた。

下谷 二助

作品のタイトルどおり食べられる肉と、食べられない肉(ブッチャー)と食べられない魚(金魚)と食虫植物を組みあわせて一枚の作品を描いてみました。食と関係ありそうでなさそうなポップな作品に仕上げてみました。いかがなものでしょうか?

下田 一貴

最近、食事の嗜好が肉食系から魚系に移るにつれ、絵のモチーフも魚に傾いて来たようだ。
今回もその一つの例である。

下村 勝

作品のタイトルどおり食べられる肉と、食べられない肉(ブッチャー)と食べられない魚(金魚)と食虫植物を組みあわせて一枚の作品を描いてみました。食と関係ありそうでなさそうなポップな作品に仕上げてみました。いかがなものでしょうか?

白肌4

長いこと利き腕がマヒしていた。リハビリを兼ねて、VOCA展作家のワタリドリ計画に師事した。アシスタントみたいな事をしながら絵を学んでいる。先日も、T先生のアトリエで手伝いをしていた時、昼食に、うどんを御馳走になった。私は、あまり外出もしないので、100円うどんを知らなかった。揚げ玉を豪快にぶっ掛けて、うどんを啜る先生の姿を見て、あらためて思い切りの良さを学んだ。先生の絵は、いつも思い切りが良い。

城芽ハヤト

このごろは外からの野菜が多く出回るようになって、イタリア野菜のチコリの類などは、花と見紛うばかりの彩りカタチだ。塩だけの素材感でいただくと意外と和テイストだったりもするけど。でも食は文化の源。こんな艶やかな食材が隅々まで定着するとしたら、なでしこもラテンの味を併せ持つのだろうか。そんなころまでは、ぼくは居らんないだろうなぁ。あぁ、心残りだ。

杉浦範茂

食についてのこだわりは殆ど無い。従って知識も殆ど無い。今回選んだ“畳いわし”も、好きでも嫌いでも無い。唯、この状態を畳になぞらえてしまう面白さに惹かれて選んだ。自分の能力も考えずに描き始めてしまったが、制作中後悔のしっぱなしだった。描けども描けども終わりが見えて来ない。畳いわしが日本古来の食物かどうか知らないが、こんな小魚までも干物にしてしまう人間の能力に改めて感服した。

杉田圭司

西洋ナシを時折食べる。日本のナシの方が個人的には好きであるが、西洋ナシの形は趣があって面白い。しかし西洋ナシの「食べ頃」がむつかしい。そのタイミングを間違えるとヒドク不味い。その点では、日本のナシは何時食べても、それなりに美味しい。ただその形は平凡で絵にならないのが残念であるが・・・。

鈴木英人

南フランスのカンヌに近い市場に取材した。バター・チーズ、コーヒーにフルーツ、そしてハーブの香り、そんな賑やかな食材の溢れる中で人々に混じって犬や猫もオシャベリの真っ最中だ。カンヌの取材も3日目でヘコタレていて、午前10時とはいえ満杯の客でカフェはいっぱい、細い道にまで人々がワイワイ・ガヤガヤ、もう限界だ。カフェでバーカウンターにまっしぐらをしたぼくは、腰を据えてビールを何杯もいただいたのでした。

赤 勘兵衛

10年ほど前から流通のスピード化で、お馴染みになったメヒカリは三陸沖の深海魚だそうだ、目が大きく青緑色に光る事から此の名前を持つらしい、脂がのって身が甘い、割烹でビールを飲みながらメヒカリは三陸沖で何を見たのかふと思う。

添田あき

オムレツが焼けた!

宗 誠二郎

某コマーシャルソングを口ずさみながら描きました、家族や気のおけない仲間と、旨いものを呑んだり、食べたりすることは、いちばん身近に存在するシアワセのカタチですよね。

ソリマチアキラ

時々ひとりで外食する場合、ほとんど蕎麦屋である。油気がない食事なので何かさっぱりとして質素な感じが好きだ。体にもやさしい。そして蕎麦屋で酒を飲むのもいい。板わさやこのわた等で燗酒を二合くらい飲んで温まったところに〆の盛り蕎麦の冷たさが心地良い。蕎麦屋は満腹になる感じがないからだろうか、いつでも食べたくなるんだなぁ。

高氏雅昭

シェフの本日のおすすめメニューは、「花の料理」、飲みものは「花の蜜ワイン」です。妖精は香りの良い甘い料理、少し酸味のあるさわやかな飲みものが好きなようです。

高橋キンタロー

熱帯。
冒険とジャングル。
異形の果実への憧れ。

高部晴市

ガッタン ゴットン ガッタン ゴットン 鈍行列車で ガッタン ゴットン とまった駅で お弁当かって 海へ向って ガッタン ゴットン

田代 卓

カレーライスは休日に作って友人や事務所のスタッフにふるまったりして楽しんでいます。
最近はちょっと凝り過ぎてイマイチ。調味料やフルーツで複雑な味を出そうとして、甘くなり過ぎたり辛過ぎたり・・・。味を整えるためについつい量を多く作ってしまいます。
イラストレーションやデザインも凝り過ぎ、やり過ぎはろくなことがないようです。世の中全てそんなものなのかもしれません。

田嶋 健

のりはごはんの水気を吸って、しっとりなめらか。しゃけは腹身多めのしっかり焼きこんだ塩じゃけ。 あとはアルマイトの四角い大きなお弁当が私の憧れでした。

田島征三

カマキリとイナゴの絵本を描いた。
ぼくの新作絵本『かまきりのカマーくんといなごのオヤツちゃん』。カマキリはイナゴをつかまえて食べようとするが、丁度バッタを食べたばかりなのでオヤツにしようと思う。
でも2匹は、だんだん仲よくなってしまう。食べる側と食べられる立場、あまく、せつない絵本であります。

田尻真弓

何が食べたい?と聞かれるとよく青魚が頭に浮かびます。
煮てよし、焼いてよし、刺身よし。
何にしようかな?
今日は干物にしよう。

多田景子

私は3人姉妹なので、子どもの頃はよく貰い物のお菓子の取り合いなんかでけんかをした。大抵はじゃんけんで決着がつくのだが、私には泣き落としという裏技もあった。今ではもう食べ物でけんかなんかしないし、3人そろってご飯を食べることも中々出来ない。それはそれで寂しいものである。

建石修志

私は見習いのコックである。未だ包丁も持たせてもらえず、鍋振りも出来ない。
それでも食材の研究だけは怠らない。調理場で転寝してしまう事も屢々である。
そんな時、シャンパンの泡の様に、私は夢を見る。

谷口広樹

三大欲のひとつ。食欲。食べることの悦びと哀れみ。蛇にそそのかされて食した禁断の木の実はどんな味だったのか。女であるイブの誘惑とその果実の蜜の味を貪るアダムの心情がこの実を描かせる。快楽は後ろ向きの心にスッと入り込んでは眼から汗を、身体から涙を流させる。

谷山彩子

あ、タマネギをバターで炒めてる(ハンバーグかな?)。こちらはカレー(カレーもそろそろ食べたいな)。おぉ!にんにくバター醤油で牛肉が焼かれている(なにかいいことあったのかな)。

タムラフキコ

熊の肉を食べたことがあります。山の猟師さんがやっている店で。熊の肉が少しのった温かい汁ソバでしたが、そのソバがものすごくおいしかった。そこのおばあさんが育てたソバでした。南信州遠山郷、川沿いの道路以外には平らなところがどこにもないような土地柄で、畑でも道でもうっかり転んだらどこまでもころころ止まらなくなりそうな。でも昔からの神様がたくさんいる星のきれいなところです。

タラジロウ

1974年(昭和49年)子ども達にもっと野菜を好きになってもらおうと制作・放映された特撮テレビ番組『サラダマン』に登場した野菜人間と野菜怪獣のソフビ人形。っていう架空のテレビ番組の架空の玩具を想像して絵にしました。ちなみにぼくは野菜の好き嫌いはありません。

丹下京子

2011年秋から始まった朝ドラ、コシノファミリーがモデルの「カーネーション」に完全にハマってしまった私は、寝ても覚めてもそのことばかり考えていました。そういうわけで主人公の小原家のにぎやかで落ちつきのない幸せな食事シーンのイメージを描きました。

チカツタケオ

今ではカレーやクリーム、お好み焼きなど味も見かけもさまざまな種類がある“たいやき”。いろいろ調べてみると1匹ずつ焼くのは「天然物」、まとめて焼くのは「養殖物」と呼ばれているようだし、たいやきの魚拓本まで出ているのにはビックリ。御三家と呼ばれる老舗のたいやき屋さんがあるようなので、どんなものかと調べてみると、創業はそれぞれ明治、大正、昭和。これは買って、観て、味わって、描いてみない訳にはいかない。

土谷尚武

昔は、アーケードのある様な商店街の鰻屋さんの店頭で、客寄せも兼ねて鰻をさばくお店が多かった気がします。取り出され血まみれの内臓が、脇に置いてあるバケツに放り込まれてグニュグニュと動いているのがたまらず面白く、いつまでも見ていた記憶があります。

都築 潤

とうふは美味い。健康にも良い。色も形もじつにシンプル。シンプルな私にピッタリだ。とうふが好きだという奴に、好きなとうふ料理はなんだ?と聞けば、十人中十人は冷やっこと答えるだろう。そう答えなければとうふ好きだといえないではないか。とうふを描いてみろと命令すれば、十人中十人は白い直方体を描くだろう。そう描かなければとうふに見えないではないか。そういうとうふが私は大好きなのだ。

寺田順三

先日友人と旨い鮨が食いたいなあと話していたら、近所の鮨屋でもらったと、細工鮨の本をもらった。昔の箱への詰方の図面がいろいろと載っていて、面白かったので、それを描きました。

天明幸子

私が小さかった頃、パフェはまだ、特別な時だけ食べることができる贅沢なデザートでした。ある日、母と兄と不二家へ入った際、運ばれて来てすぐに、パフェを倒してしまいました。大泣きする私を可哀想に思ったお店の方が、新しいパフェと取り替えてくれたのですが、細長いスプーンが上手く使えなかった私は、またすぐに倒してしまいました・・・。今でも大好きなパフェを食べる時は、その時のことを思い出します(笑)。

唐仁原教久

そば処「仙波」は表参道から一本中にはいった所にあり、ここの名物は「くるみそば」です。もう1つの名物だと思っているものに、イラストレーター談義があります。この界隈にはギャラリーが点在し、オープニングの後の流れは、「仙波」が有力候補として上ります。「あげそば」と「そば湯割り焼酎」の取り合せ、各々の談義が交わされ、夜は深くなって行きます。これを毎週27年も体験している私は、よっぽどの「くるみそば」好きと言うしか無いのです。

とどろきちづこ

心も体ものびのび伸ばしたい。あっちこっちめぐりたい。たくさん出会いたい。そんな楽しい予感たっぷりのパフェ、食べてみたい。

内藤貞夫

新潟、村上市の塩引き鮭を絵にしてみました。秋三面川(みおもて)に上ってくる鮭を捕えて塩蔵し、軒先につるして干す塩引き鮭は平安時代から続いている日本の代表的な保存食だそうです。冬はお正月用の魚として又干したまま春そして夏を越させ天然薫製にし最後にみりんにつけたのが「酒びたし」です。これを肴にして飲む日本酒は格別のおいしさだそうです。1年を通して塩引き鮭を食する方法です。

中澤由美子

焼きたてのパリッとした歯ごたえ、香ばしいかおりと、モチッとした食感と、もっと食べたくなる口溶け感。棚に並ぶ姿もかわいらしくて、おなかも心も満たしてくれる。パンは完璧な食べ物です。

中村幸子

テーブルの上には、白い陶器があり、3人の足が、テーブルの下で、絡み合います。
ここは、森の中。

中山尚子

♪わたしは真赤なりんごです♪
この歌詞から始まる童謡「りんごのひとりごと」を絵にしています。
♪お国は寒い北の国 りんご畑の晴れた日に
 箱につめられ 汽車ポッポ
 町の市場へつきました♪
この歌が愛された理由のひとつは、戦争の暗い時代が背景にあったからと言えます。
真赤なりんごがひとときの安らぎをうみだしていたのでしょうか。

中山 泰

ホウレン草とメンマの量をまちがえています。あて字系、トンコツ系、ギドギド系、煮干し系、これラーメンなの系と色々ありますが、いわゆる東京ラーメンが好きです。日本そば屋のラーメンと、甘味屋のラーメンで時々すごく旨いのにあたります。

長友啓典

哀しい時、嬉しい時、大人の顔、子どもの顔、犬の表情が人間と可成り近しい。だからという訳でもないし、とりたてて犬が好きで、好きでたまらないというのではないが、何かと犬の絵を描く機会が多い。5年前に伊集院静さんと『犬からひとこと』というタイトルの本まで作った。その中のヒトコマである。

ナガノホナミ

昨年、丸いバースディケーキをお誕生日にもらいました。子どもの頃から、母親の体が弱かったせいか、あまりお誕生日をお祝いする、ということがなかったので、随分と大人になり、初めて丸いケーキをお誕生日の日に食べました。「食」は、時に幸せな空間や思い出を作る場になると思います。甘いシロップのかかった苺は、甘酸っぱい味がしました。

灘本唯人

かったるい午後の風景に黄色のリンゴがなじむ

西のぼる

昨年、私の出身地である奥能登珠洲市を舞台に「ひとにぎりー奥能登四○○年の塩ー」というドキュメンタリー映画が撮られた。これは、現存する製塩法で最も古く<手塩にかける>の語源になったといわれる「揚げ浜式」で、今でも伝統を守り塩づくりしている職人たちの姿を映像化したものだった。日本人の食生活で、塩との相性が一番良い食物を探せといわれれば、私は迷わず「沢庵」を選ぶと思う。

二宮由希子

めまぐるしく移り変わる渋谷の街で、老舗と呼ばれる店があります。かつて文士たちが愛した昔と変わらぬ味を、この展覧会の帰りに堪能されてはいかがでしょう。

ネモト円筆

「木の人」の好物は虹です。太陽と新鮮な空気、澄んだ水。それに、ほんの少しのやさしい風があれば、おいしい虹が出来ます。食感はミルフィーユのようで、味はバームクーヘンなのかは、わからない。

野田あい

毎日食べるものは、私たちの体をつくり、心も満たしてくれる。食の大切さを、最近つくづく感じている。

野村俊夫

あんまり気にしすぎるのもどうかと思いますが、健康が気になる方には、目安となるこのマーク。私もつい手がのびてしまいます。

野村美也子

我が家の台所を預かるようになってから、十数年になる。
夕ご飯のリクエストを聞けば、夫は美味しいものと言い、息子は間違いなく生姜焼き、娘は実に大人っぽいものをリクエストしたりする。
ところが、毎日メニューの変わる夕ご飯と違って、朝ご飯では自家製にんじんジュースと白いご飯が、不動のメニューである。
これが健康の源と信じて、毎日慌ただしい朝の胃袋へ収めてもらいましょう!

長谷川博紀

巷では「草食系男子」などという言葉がもてはやされていました。それに対して「肉食系女子」なんていうのもありましたね。すると「魚食系男子」「魚食系女子」なんていうのもありかも。

長谷川義史

くるくるまわるおすしは楽しい。
おとなもこどももくるくるくるくる楽しい。
森の木々の中をくるくるくるくるおすしが流れてきたら楽しいだろうなぁ・・・・って、
こわいわ!そんなん流れてきたら。
でも楽しいかも。

花井正子

りんごは(文学)。うめぼしは(注射)・(お塩)。
カルバドスは(シードル)・そして(ニュアンス)に(映画)。
そして お月様は ね (ルナ)・(しずく)・(つきはなす)。

ウメボシを、塩のお料理?とイタシマシテ。

花くまゆうさく

つぶあんより断然こしあんを愛しています。

羽山 恵

チーズケーキの起源は古代ギリシャまでさかのぼるらしい。
紀元前776年の第一回古代オリンピックでは、アスリートたちに振る舞われていたというのです。
現代でいう勝つための強力サプリメントだったのか、勝利をもたらす天使はどのアスリートにチーズケーキを運んで応援したのかな。

原子高志

ひとりや恋人と摂る食事も好きですが、気の合う友人・知人と集まって、ワイワイ、ガヤガヤとお酒を飲みつつ、我が得意料理をふるまうのが大好きだったりもします・・・そう、ホームパーティはボクにとってとても大事なコミュニケーションなのです。新年会、お花見、夏休み、紅葉、クリスマスなどには決まって、みんなに声をかけてはホームパーティーを開催しています。そうなんです、ボクにとってこれこそ「食を楽しむ醍醐味」なんじゃないかと・・・

日端奈奈子

考えたくないことがあるとき、仕事が山積みになっているとき、ぼんやりしながら生クリームたっぷりの何かを食べたい。フワフワと真白で柔らかなものに包まれて眠ってしまいたい。

平澤一平

うちは秋田で代々つづくお米屋です。現在は五つ星お米マイスターの従兄が4代目を継いでおります。彼は「お米の専門家」として、県内外で講演や子供たちやお母さんを対象にした出前授業なども行なっています。授業では五感をつかってお米に触れ、お米の新しい発見をしようという興味深いことをしています。そんな従兄の考えに共感し、お米屋の息子に生まれたからには「ごはん」をテーマに描きたいと思い、今回の作品になりました。

平松尚樹

サボテンも種によっては食べられるそうな。個人的にも好きな植物であったうえ食べられるとは・・・・・。
いつか機会があれば、ぜひ試してみたいところです。
という訳でサボテン、ニューヨークの片隅で見たような見なかったようなエスニックレストランの看板ということになりました。

廣中 薫

チョコレートには、何時でも救われている。チョット眠イ、チョット疲レ、チョット腹ヘリ、モット集中...そんな「チョット」「モット」と自分がギリギリワガママ鈍くなってきた頃、、、昔TVヒーローが上手に蘇るが如くに、私もチョコ何粒か口に放り作業を続けていると、自然復活していく。甘苦さが、心も気持ちもシャープにファイトさせる。そして時々、昔訪ねたカカオやコーヒーの国への旅の記憶、海や山の色迄へトリップして元気になる。

ヒロミチイト

お婆ちゃんのお使いで、僕とぶーすけは遠くの街の地中海料理店に行きました。手紙をお店の根本シェフに渡すと、根本シェフは少しの間、哀しい目で僕を見ました。お金の入った封筒とマグロの目玉2個を僕に渡すと、ぶーすけを裏に連れて行ってしまいました。お婆さんはお金が無くなって、ぶーすけを売ってしまったのです。僕は悲しくて涙が出ました。それがぶーすけとのおわかれでした。
さようなら、ぶーすけ。

福井真一

イタリアンレストランでアンティパストを食べているところです。

藤枝リュウジ

マコちゃんは洋菓子が大好き。みんなイチゴを欲しがります。泣くとうるさいから渋々あげる。

フジモト・ヒデト

ルームサービスをたのむとなぜだかちょっとだけ気分が上がります。二割上がります。安ホテルでも二割上がります。味はともかくでも大人な感じがよろしいのでしょうか。まあホテルを利用する事はほぼありませんが。

舟橋全二

終戦後のまもない頃、大変お世話になりました。当時の日本の主食はお米ではなく、さつまいもだったのかも。それも今のさつまいもの味とは比べようもなく、やたら水っぽく、ただお腹の足しになればというものでありました。また当時の日本の児童の栄養不足を心配したアメリカ国が無償で送り続けてくれた、あの給食用の脱脂粉乳でのミルク。匂いを我慢して飲みましたっけ。この二つには感謝しなくては。

古川タク

あまりの美味しさに坊さんもお寺の垣根を飛び越して食べにくるというスープです。ボクは昔、上海の老飯店(だったかな?)で食べました。フカヒレ、スッポン、アワビ、ナマコなどを混ぜてグタグタに時間をかけたスープ、まずいわけがない。近頃は東京や横浜中華街でも食べられるらしい。“ぶっとびスープ”とか呼んだりするんだって。坊さんと言えば幼な友達が最近浄土宗の総理大臣みたいな人になった。悪ガキから名僧に!

ペドロ山下

「スイカを食べる女」は福岡「中州通信」の表紙として描いた。60年代のモダンジャズの名曲に、ハービーハンコックの「ウォーターメロン・マン」がある。夏の午後を想わせる気怠いメロディーを聴きながら筆と色彩をストロークしてみた。熊本特産ウォーターメロンは、2月から初出荷ニュースを迎える。

ほししんいち

本マグロの中トロが好き?寒ブリが好き?イクラの軍艦巻きが好き?たまごが好き?あー、一番好きなバフンウニの軍艦巻き、描くのわすれちゃったー。こんな時代は、笑って生きましょう?

松尾たいこ

体のことを考えて、家では薄味の野菜メインの和食を食べている私。でも実は外食大好きなのだ。フレンチもお鮨も。そしてハンバーガーも。お休みの日、特にお天気がいいとハンバーガーを探してお出かけ。そうして出会った美味しいハンバーガーは私を幸せにしてくれるのだ。

松本孝志

父親の晩酌の肴は鯨刺に豆腐だった。ある日、不思議な色、形の物が小鉢に盛りつけてある。父親の目を盗んで、口に放り込んでみた。酢醤油の味はするが、3㎜幅くらいに切られたその物は少し生臭く、グニャグニャコリコリ、なかなか噛みくだけない。大人はこんな物、よく食べるなと思った。「なまこ」である。それが40を過ぎた頃から酒の友としてグニャグニャ、コリコリした「なまこ」が好物になった。

真鍋太郎

形も味も匂いも大好きなリンゴ。僕にとって特別な存在。毎朝1個リンゴを食べる。僕の人生を大きく変化させたビートルズが創った会社が“Apple”、そのマークは青いリンゴ。世界を変えたスティーブ・ジョブズの会社も“Apple”。彼が創ったPCの名前“マッキントッシュ”は、リンゴの1品種の名前。そんなリンゴを食べることを神がなぜ禁じたのか?僕は今、リンゴを食べたアダムとイブを誘惑したヘビに『ありがとう』って言いたい気分。

丸山誠司

思いたって、ドーナッツをつくる。おからのドーナッツ。ふと見ると、揚げてるドーナッツがシンクロナイズドスイミング。そうだ今年はオリンピック。ロンドンでオリンピックだ。ドーナッツ食べながら応援しよう。

マー関口

小さい子どもの頃に、たまにデパートの大食堂で食べさせてもらったお子様ランチを想い出して描いた。デパートの大食堂なんて今は見ないが、自分が子どもだった昭和40年代頃は賑わっていたようだ。幼児用の高椅子に座って、プリンなどのデザートを最後の楽しみにしながら夢中で食べたのを憶えている。

みずうちさとみ

おいしくて、見た目も美しい和菓子は見ているだけで心が踊ります。四季をとり入れ、繊細なその手仕事に日本の心を感じます。

水上多摩江

主婦なので「食」は生活そのものである。「食」の為に一日が回っていると言っても良い。朝、昼、晩、ほぼ365日食事を作る。作った献立を並べて書き綴ったら「富士日記」のように私の人生がそこから立ちのぼってくるかしらん。日頃もっと仕事に時間をとりたいとこぼしている。しかし、もし死の床であとひとつ何がしたいかと問われたら絵を描きたいとは言わず、家族に食事を作ってあげたいと言ってしまうような気がする。

水口理恵子

サクマのドロップを偏愛する3歳児がいるため、家には缶入りサクマドロップが常備されています。お菓子売り場にいくと、このドロップスをはじめ、マーブルチョコや不二家のポップキャンディなど、私の子どもの頃からあるお菓子がまだまだ数多く置いてあるのが嬉しいです。

南 伸坊

桃が好きなので、桃を描きました。桃だけでなく果物はたいてい好き。食べたことない果物がいちばん興味ありますが、いまはたいがい世界中の果物がデパートで売ってます。だから、いま食べてみたいのは西王母の桃ですかね。東方朔が盗んで食べて長寿を保ったという仙人の桃です。手前の桃を持った置物は20年くらい前に上海で買った陶人形ですがこれはきっと、桃好きの仙人・東方朔をうつしたものじゃないかと思ってます。

峰岸 達

前回はタバコにまつわる絵を描いたので、今回は塩。せっかくの会場なので。スイカに塩を振ると甘味が引き立つ。塩分補給で熱中症対策にもなる。しかし、塩を振る野菜はいっぱいあるが、塩を振る果物というのはスイカ以外に聞かないなァ。リンゴやミカンやバナナに塩を振るってのは聞かない。あっそういえばリンゴを塩水につけとくというのがあったかな?とにかく来る夏、スイカに塩、おすすめ!

村井和章

庭の暗がりの地面で発光するものは茗荷の花であった。その白さをたよりに、茗荷を探した。神秘的な存在にいつも、心がときめいた。今は薬味として、生で食べることが多いが、子供の頃は糠漬けにして食べていた。糠床の中で茗荷は時々姿を消して、行方が解らなくなった。

村田善子

朝は決まってお腹が空いて目が覚めます。ここから始まる1日は「何食べよう?」や「○○食べたい!」に頭の中の大部分を占領されている気がします。そしてあまりに貪欲に食べる事ばかり考えている私を他人に悟られまいとして、ついつい装ってしまうのです。今私は、久しぶりに母が作ったピーマンの肉詰めが食べたいです。

本 秀康

塩は大好きです。天ぷらを最後まで塩で食べて天つゆを汚さなかったこともよくあります。蕎麦をそばつゆじゃなくて塩で食べたら美味しいのかな?と、ネットで検索してみたら塩蕎麦という食べ方があることを知った。美味しそうだ。ということで塩蕎麦を描いてみました。さて、今夜はネットで美味しいと評判の塩蕎麦のお店に行こうと思います。

本村加代子

お祝いのご飯は何にしよう。心躍るごはんならより嬉しい。そんな折に平松洋子著『おとなの味』をもう一度読む。おしまいにちらしずしをこしらえるお話。どれもこれもべつべつに、ひとつずつこしらえる。読むうちに干ししいたけや干瓢の水に浸る時を想い、熱湯をくぐったまっ赤な海老の勢いある姿を浮かべた。錦糸卵に海苔は手でちぎってちらちらちらそう。どきどきとして心が躍ってきた。

森 英二郎

アボカドを初めて食べた時、生臭いし、グチャッとしてるし、何んやこれ!と思いましたが、何度か食べてるうちに、さっぱりとしてチーズみたいでおいしくなりました。今ではサンドイッチなどでよく食べています。そしてアボカドの種はうまく芽を出して育てると大きな葉っぱが付いた木になります。ぼくのところにはもう30数年になるアボカドの鉢植えが3本くらいあります。

森 貞人

一番好きな食べ物がフルーツです。中でもマスカットです。

矢吹申彦

1982年のムーンライダースのアルバム『マニア・マニエラ』に収録された冒頭の「Kのトランク」とエンディングの「スカーレットの誓い」に重ねて登場するフレーズ、それが♪バラがなくちゃ生きてゆけない。スカーレットの〜では♪薔薇がなくちゃ 生きていけない、とあり、どちらが正しいのか。またKの〜で、英詞は ♪ I can't live without a rose と歌われるが、でも、たった一輪のバラで満腹になるのだったら、楽だね。

山口はるみ

人生最後に食べたいものは何ですか? と問われた人の答は、贅をつくしたものからシンプルなものまでさまざまです。
では人生最初のお食事は? みーんなOPPAIでしたね。

山口マオ

ラーメンとカレーは、好きな食べものの王道。続いてトンカツ、うなぎ、そば、うどん、プリン、シュークリームと続くが、今回は、王道たるラーメンとカレーの神さまを描いてみた。ラーメンで言えば湯切りが、カレーで言えば、ふっくらと焼き上がったナンが、けっこう味の意外な決め手になったりする。

山口マサル

食べる=生きる。なんて事は、普段考えずに食べている。きっと無駄に食べてる事も多々ありそうです。食べる=セクシィって考えもありそうですが、ここはユーモラスにふざけた食べものでも描こうと頭をひねろうとしたら思いついたのが、これ! こんなメニューの店は絶対にないと信じてます。

山崎綾子

勤めていた幼稚園の周りには、世田谷ですが畑が沢山あります。子どもたちは、芋やじゃがいも掘り、指導していただいて野菜を育てたりもしました。嫌いな食べ物も、自分で育てたり料理したりするとペロリと食べれてしまったり・・・・知って触れることの大切さを感じます。
きっと野菜たちの夜は、明日はどんな笑顔に出会えるかとほんのりピンク色。
みんな、いっぱい食べて大きくなぁれ。

山崎杉夫

気候が良くなってくると陽の当たる外で食事をするのが気持ち良くて好きです。海、山、公園なんかに出かけてサンドイッチやホットドッグなんかを食べたくなります。一緒にビールやワインでもあると、なお良いです。
昨秋に旅したスペインではいろんなソーセージ(チョリソ)を試しました。中でも牛の血を肉やスパイスと一緒に練り込んだモルシージャは少し苦みのある大人の味でついついお酒が進んでしまいました。

山崎のぶこ

今冬は寒い日が続いた。わが家の夕食に出てきた鍋物の多かったこと。定番の寄せ鍋、キムチ鍋。新しいところで豆乳鍋、トマト鍋、カレー鍋等々。簡単、手間入らずなのにおなかもいっぱい。心も体もぽかぽか。鍋を囲むと何だか心もなごんでくる。家族や友人とのコミュニケーションもとれること間違いなし。

山下以登

ある朝、父がゆでたまごの頭をスプーンでたたきながら「いいか、ホテルなんかの正式ではこうやって殻を割るんだ。そしてな、上のほうの白身の部分なんかな、ほらこうしてひょいっとスプーンで取っちゃうんだ。そうするとすぐ黄身が食えるだろう?」と言った。父がひょいっと勢いよくすくい上げた白身は宙を飛び、母が「子どもにつまらないこと教えないで」とたしなめた。ゆでたまごと塩とエッグスタンドにまつわる思い出。

ユムラタラ

大阪のおばちゃん達はいつも飴を持ち歩いているそうですが、どうして かしらね。そういえば前に、外国の街角で大きなペロペロキャンディを 美味しそうに舐めているご婦人を見かけたことがあります。お行儀が悪いみたいだけど、普通に周りの風景に溶け込んでいて、なかなかお洒落でしたね。

吉實 恵

このシュークリームを初めて見た時、夢が現実になった!と思いました。その名もエフェル生シュークリーム。ル・ジャルダン・ゴロワのお菓子です。

蓬田やすひろ

隙あらば食らいつく!又これ修業なり。

若尾真一郎

メニューを見るのが楽しい。運ばれてくる料理の姿やたたずまい、味、香り、器をあれやこれやと想像する至福の時間。

若林 夏

大好きな場所で。大好きな人達と。大好きな食器で。美味しいお料理を沢山食べる。笑い転げながら。これって最強!

渡辺浮美生

見晴らしの良い高台のレストラン。淡いピンクかブルー、もしくは白いテーブルクロスが似合う窓辺の席。メニューをゆっくり眺め、外の景色を楽しみ、食事をする。
これが最近、私が憧れる光景。これは家族一緒で、願わくはスイスかオーストリア。緑に包まれ、古い家が残る集落を望み、たわい無い話をして、今、家族がここに一緒に居られる幸せにひたる。そして、名残惜しんで振り返り呟く、また来れると良いネ・・・・。

渡辺リリコ

雪が深くなる前に、畑の聖護院大根(かぶ)をたくさん掘り上げた。水々しく甘みがあって、張りのある肌合いは女の子の頬っぺのよう。「わたしはシチューになるの」とか「粗塩と黒胡椒でオリーブ漬けもステキよ」なんて会話が聞こえてきて、ゆず漬けの重石に一役買ってる姿はお尻をツンと立ててすましているみたいで、目にも楽しい。雪の日も台所はちょっと賑わいがあって、食卓はほんのりあったかです。

和田 誠

映画が好きなので映画と食べ物の関係を思い出すことにした。フランス映画ではイヴ・モンタン主演の「ギャルソン!」がある。デンマーク映画の「バベットの晩餐会」もなかなかよかった。ディズニーには「レミーのおいしいレストラン」というのがある。日本映画では「かもめ食堂」がいいですね。ところで食べるシーンでとどめを刺すのは「チャップリンの黄金狂時代」である。なにしろ空腹に耐えきれず、靴を煮て食べるんですからね。